新着情報

2021.06.16

【ネパール:コロナウイルスの状況まとめ】

本日、6月16日で日本に帰国してから10日間のホテル隔離が終了し、ようやく帰宅することができます。あらためて、ネパールにおけるコロナウイルスの感染状況や感染対策の情報、渡航情報について整理してお伝えします。

①感染者数3月半ばには1日100名以下まで減少していた陽性者数は、インド株の流行により3月末から急激に増加し、5月12日のピークでは1日の陽性者数が9,238人となりました。5月末頃から急激な減少に転じ、6月15日現在で1,681人まで減少しています。

②対策・ロックダウンの状況上記の感染拡大を受け、カトマンズでは4月29日から行動規制(生活必需品のみ営業可、カトマンズ盆地内外の移動制限)が開始され、5月3日には国内線・国際線のフライトの運航停止、5月5日には食料品店の営業が午前6時〜9時に制限されるなど厳しい行動制限となりました。この行動制限は6月14日まで続いています。不要な外出に関しては罰金などもルール化されていましたが、実際には午前9時以降も多くの人が外出しており、検問所の横を歩いていても特に声をかけられることはありませんでした。ただし、車での移動では必ず全ての検問所で止められ、行動理由の説明が求められました。基本的には日本のパスポートを見せてPCRと言えば問題なく検問を通過することが出来ましたが、トレッキングエリアへ移動などは不可能であったかと思います。私はホテルではなくアパートを借りて、好きなものを買って作って食べて過ごしました。朝2〜3時間の散歩も出来ますのであまりストレスはありませんでしたが、ロックダウンにより日本の調味料(酒、みりん、出汁)が手に入らないことが残念でした。

③国内線・国際線フライト定期便については全てのフライトが運行停止となっていましたが、国内線についてはチャーター便という名目で毎日ほぼ通常通りの運行がなされていました。(トレッキングエリアからカトマンズに戻ることはできるが、向かうことは不可)国際線については、週1便のインド行きが定期運行を続けていた他、週に1〜2便程度はドーハ経由、トルコ経由のチャーター便が飛んでいました。フライトチケットはインド経由での帰国便は6万円程度、ドーハ経由はエコノミーが13〜15万円、ビジネスが40万円程度で販売されていました。ドーハ経由のチャーター便はエコノミーはすぐに売り切れてしまうのと、チャーター便自体がキャンセルや延期となるケースが多くみられました。トルコ経由は代理店に連絡しても電話もメールも音沙汰なしで購入方法や金額は分かりませんでした。インド経由は事前に在ネパールインド大使館にてトランジットビザの取得が必要で、インド入国後に再度PCR検査を受ける必要がありました。ビザは1週間ほどで取得できるのと、インドでのPCR検査は空港で受けることができるため、実際には手続きはシンプルな上に低コストで帰国することが出来ました。少し手続きが増えるため日本大使館からはカタール航空のチャーター便が推奨されていますが、英語が話せれば圧倒的にインド経由のフライトが安定しておりおすすめです。フライト情報もエアインディアの日本支店の方(日本人)が対応していただけるので、情報精度としてとても安心感がありました。

④ネパール〜インド〜日本のフライト席は7〜8割程度埋まっていました。事前にビザを取得しているため、全く問題なく入国できます。入国後は空港内の検査場でPCRを受けます。結果が出るまで6〜8時間かかるので、ホテルに一泊し、翌日のフライトで日本に帰国します。翌日、PCR検査結果を受け取った後は普通にチェックインして帰国便に乗るだけ。特に変わった手続きはありません。

⑤成田到着後空港では様々な書類作成やPCR検査、帰国後の行動追跡のためのアプリ設定などがあり入国までに3〜4時間かかりました。インド・ネパールは変異株レベル3の警戒地域となっているため、10日間のホテル隔離(自己負担なし)が求められます。3日目、6日目、10日目にPCR検査を受け、全て陰性であれば出所、陽性となった時点で10日間の隔離延長となります。

⑥ホテル隔離の状況・部屋から一歩も出られません。(コインランドリーは係員付きで許可されるという情報もありましたが未検証)
・隔離ホテルによってはコンビニでお使いをお願いできるそうですが、私のホテルでは出来ませんでした。・必要なものはネットで購入に部屋に届けてもらうことができます。
・アルコールは一切禁止。宅配物も全てチェックされてアルコールは没収となります。*10日間だれとも会わないのに禁止の目的が分かりません。
・お弁当が部屋の前の椅子に運ばれ、食べた後はドアの前にゴミを置いておきます。
・その他、バスタオルなどの必要な物資は受付に電話をすると部屋の前の椅子の上に置いてもらえます。
・PCR検査は唾液採取で、ルールとして検査30分前からは飲食やうがいが禁止と記載されていますが、監督はされないため、早く帰宅したい隔離者は間違いなくうがいをしてから検査を受けていると思われます。
・私は毎日筋トレを中心に運動をしていましたし、ネットで食べたいものやお弁当を温めるホットプレートなどを購入していましたし、ヒマラヤでの生活と比べると快適すぎるのでストレスはほとんどありませんでした。

⑦ホテル隔離終了後ホテル隔離終了後は公共交通機関が使えないため、自家用車、知人の送迎、もしくはレンタカーを利用して帰宅しなければなりません。帰宅後も4日間(帰国から14日目まで)の自宅待機となり、アプリで1日に数回現在地の報告を求められます。

以上、ネパールでの滞在から帰国までの状況についての報告です。

昨年と同様、何名かの帰国のサポートをさせていただきましたが、インド便が定期便として就航していたりチャーター便の数が圧倒的に多いため、昨年と比較すると簡単に帰国できる状況でした。秋の状況については全く読めません。ネパールでは日本よりもかなり早い段階からワクチンが接種できるようになっており、感染者数も急激に減少していますし、インド国境周辺やカトマンズでは感染が拡大したものの、トレッキングエリアでの感染は未だに非常に少ない状況です。

どうにか、秋までに事態が収拾してくれることを祈っています。

一覧へ