エベレスト登頂記 特集記事-SPECIAL-

2019.02.19

【エベレスト登山】Day25 C1→C2へ。ウエスタンクーム の壁がヤバイ。

4月28日。今日はウエスタンクームを越えてCamp1(5,900m)からCamp2(6,300m)へ向かいます。

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序盤は大きなうねりを越えていくわけですが、時にはほぼ垂直の氷壁を20m近く登らなければならないし、クレパスもとても大きくて映画とかでみる梯子を渡ったりするのがこのポイントです。

遠景写真では分かりづらかったかと思いますが、一つの畝の大きさが、、、ヤバイ。

ウエスタンクーム 最大の壁

この氷壁で初めて実践のユマールをしたわけですが、予想以上にキツイ、、、    とにかく酸素が足りません。

壁の上でちょいと休憩

壁を超えると、巨大なクレパスを左右に行ったり来たりしながらかわしていきます。ここもフィックスロープ通りに歩けば大丈夫。

巨大なクレパスの間を歩く

そして長いラダー。これは実際のところそんなに大変じゃないですね。「アイゼンの前爪2本を掛ける」ということを慎重にやれば大丈夫。ただ、強風があったりしたらやっぱり怖いんでしょうね。

クレパスをラダーを使って渡る様子

このように、前後の人がロープを引っ張りあうことで安定して渡ることができます。それから、腰のハーネスとフィックスロープが繋がっているので落ちても底までいくことはないです。

<エベレストのルート工作について>
よく、このハシゴは持ち運ぶんですか?と聞かれることがあるのですが、これはネパール政府のSPCC(サガルマータ地域環境保護委員会)というルート工作をするチームが設置していますので、隊のシェルパは関係ありません。同様にフィックスロープもSPCCが設置しますので、各隊のシェルパがルート工作をするのはごく一部です。

そんなこんなで2時間くらいでウエスタンクームを越えるとCamp2が見えてきます。

ここまで来るとクレパスのデカイこと!奥の人の大きさと比較してみてください。

巨大なクレパス

残りは平たんな登り道をひたすら歩くだけ。たまに細いクレパスが突如出現したり、ヒドゥンクレパスもあるらしいのですが、気づきませんでした。

細いクレパス
長い長い斜面

・・・だけなんだけど、これが予想以上にキツイ。とにかく酸素が足りないし、大きく息を吸おうとすると、乾燥で喉がやられてるから咽せて吸えない。

一歩一歩、深い呼吸を心がけながら進んでいく。時折、斜度が少し急になると途端に息が続かなくなって止まってしまう。5キロ走ってる時にいきなり100ダッシュを入れた感じ。呼吸を整えて、また一歩一歩進んでいきます。Camp2の入口から自分たちのテントまでがまた遠くて、とうとう途中で座って休憩してしまいました。

キャンプ2の様子

そんなこんなでようやくキャンプ2に到着。3時間半なので時間的にはかなり早いらしいが、キツかった。。。

6300m地点でこんなんで大丈夫なんだろうか。他のメンバーは8000m以上の挑戦が2-3回目というのが関係あるのか分からないが、自分は高度順応があまり早くないらしい。ベースキャンプから1000メートルしか高度上げてないけど、ここからさらに2500メートル以上も上げないといけない。

ローツェフェイスの拡大

Canp2からはローツェフェイス、Camp3、イエローバンド、ジェノバースパーがよく見える。つまり、サウスコルにあるCamp4の手前までがよく見えるわけだけど、正直キツそう。

今日のゆるやかな坂で、たまにちょびーっと急になるだけでもこれだけキツかったのに、あんな壁登れるのかなぁ? しっかり自分の身体が高度順応してくれますように。

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