エベレスト登頂記 特集記事-SPECIAL-

2018.03.28

【仙丈ヶ岳】冬の南アルプスの女王はやはり美しかった(1)

3月25日から2泊3日で南アルプスの女王「仙丈ヶ岳」へ行ってきました。

仙丈ヶ岳は長野県と山梨県にまたがる南アルプスに位置しており、高速道路で諏訪ICから向かいます。今回は深夜に移動したので見えませんでしたが、高速道路から甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳、北岳が見えると、とてもインパクトがあります。男らしく勇壮な山容をしている甲斐駒ケ岳と並び、女性らしいなだらかな山容から南アルプスの女王と呼ばれるそうです。実際登るとなだらかとは言い難いのですけどね、、、

甲斐駒ケ岳や北岳はそれぞれ残雪期と初冬に登ったことがありましたが、仙丈ヶ岳は登ったことがありませんでしたので、今回が初登山となります。

まずは駐車場探しから。夏の仙丈ヶ岳は北沢峠からアプローチするのですが冬は戸台口駐車場から5時間かけて北沢峠まで歩かなければなりません。朝の5時頃に駐車場付近に到着しましたが、、、まぁ見つけられない。戸台バスターミナルは分かりやすいのですが、近隣をまわっても駐車場らしきものが見当たりません。

GPSを使ったりネットで山行記録などを拝見すると、バスターミナルからさらに2〜3キロ先に駐車場があるらしい。ということで、真っ暗闇の山の中を何度か道を間違えながら走行してくとようやくそれっぽい駐車場を発見することができました。駐車場には2台の車がありましたが人はいませんでした。

暗闇の中で準備をしましたが、思ったより登山道が分かりづらい & 河原歩きで石が見づらい & 前半で渡渉しなければならないらしい、、、という理由から明るくなってから出発をすることにして一眠り。7時半に出発しました。

登山口からおよそ3時間は河原歩きとなります。河原からは仙丈ヶ岳が綺麗に見えるのでテンションが上がります♩

ただ、雪があるため登山道がはっきり分からないうえ、川の両岸に目印のピンクリボンがあったりするので無駄に2〜3度渡渉をしながら歩きました。なんといっても、河原のゴロタ石が歩きづらくなかなかペースが上がらない。

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堤防を3つ超えるまでは河原の左側(駐車場から仙丈ヶ岳側を向いて)に工事用車両の道があり、3つ目を超えてから右側に行くと河原の淵と山側を行き来する登山道があります。それから熊の穴沢を通って鋸岳に行く分岐の看板(下の画像)を超えてから再度左側に渡渉をすると最低限の渡渉で済みそうです。

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3時間ほどで赤瓦分岐に到着すると、八丁坂という2時間くらいの本格的な登りに入ります。八丁坂の入り口に凍った岩場があるので、八丁坂の入り口でアイゼンを装着すると良さそうです。無理して頑張るとトラバース気味に歩くところも凍っているのでとても怖い思いをすることになります。(実証済)

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全体的にはそこまでキツイ急坂ではないのですが、河原で予想外に疲労が溜まっていたためかなりきつく感じました。とにかく登りが長く続くので踵が痛くなってきて余計疲労が溜まります。踵が痛くなってくると疲労感が一気に高まるものですね。

ツライ、、、。 ツライ、、、。

いつもはナナのペースで歩いていたのであまり疲れることがなかったのですが、疲れながら歩くってこんなにキツイんだなとひしひしと感じました。すごく喉も乾くしお腹も空きます。ナナさん、いつも「飲み食い休憩ばっかしてないで早く歩けよ」的な目で見て本当にごめんなさい。それなのに、必死に頑張ってくれて本当にありがとうございます。これからは、お互い楽しめるペースで歩くよう気をつけます・・・。

予定よりかなり疲労困憊状態でなんとか八丁坂を登り切ると大平山荘があります。そこからこもれび山荘のある北沢峠のところに夏場に使う道路があるのですが、これがまた精神的な疲労につながるんですね。

「しんどい思いして登ってきたのに、夏だとここからスタートかい、、、」ってね。

本当はそのまま山頂ピーク直下にある千丈小屋まで登ろうと考えていたのですが、かなり体力がなくなっていたので、諦めてテン場のある長衛小屋に向かいました。

長衛小屋の到着は11時半。コースタイム5時間のルートを4時間なのでペース的にはいつも通りなのですが、、、かなりの体力を使ってしまいました。

テント場に到着すると、すぐにテントに潜り込み、昼食のおにぎりを胸で温めてから貪り食って一眠り。

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起きてからはあらためてテントをしっかり張って、もともとあった風除けを強化して、水を作り。

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あらためて見上げるとテン場の景色がすごいこと!

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他には1グループしかいませんでしたので人も少なくて最高です♩諦めたことでかなり時間がありましたので、ゆっくり水を作ったり、大量のつまみと酒に囲まれてのんべんだらりと過ごします。トレーニングのために30キロを作る必要があったので遠慮なく酒とつまみをもちこめました笑

うーむ、、、幸せ。

夕飯はチーズカレーをメインにつまみとして貝ひもと柿の種とクラッツのペッパーベーコン味。そしてビールを1.5L(2日分で3L持って行きました)。

夜はいつも通り星空撮影。よく冬はレンズが曇るという話を聞きますが、テン泊の場合はもともと寒いところにカメラも置いているので曇ったことはありません。気温は−20〜10度くらいでも全然大丈夫です!

最後は今日の1日を振り返り、ナナへのお詫びの言葉を携帯で綴りながら眠りにつきました。

<本日の行程>

戸台口(7:30)→赤瓦分岐(9:30)→北沢峠(11:20)→長衛小屋(11:30)

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