ヒマラヤ情報館

お探しの情報カテゴリーを選択してください

ヒマラヤトレッキング基本③ 主要トレッキングルートまとめ

ヒマラヤトレッキング基本③ 主要トレッキングルートまとめ

目次

① ヒマラヤトレッキング(ネパール)の全体像
② 3大トレッキングエリアの概要
③ まとめ:どのエリアを歩くべきか

関連記事

ヒマラヤトレッキング基本編①:ヒマラヤトレッキングの魅力
ヒマラヤトレッキング基本編②:ヒマラヤトレッキングのベストシーズン
ヒマラヤトレッキング基本編④:ヒマラヤトレッキング出発までの準備一覧

ヒマラヤトレッキングルート案内①:エベレスト街道(ゴーキョ、レンジョ)
ヒマラヤトレッキングルート案内②:アンナプルナ(アンナプルナ内院、アンナプルナ外周)
ヒマラヤトレッキングルート案内③:ランタン谷

ヒマラヤトレッキング(ネパール)エリアの全体像

まず、代表的なネパールヒマラヤトレッキングのエリアとしては、下記の3つが有名。日本の旅行会社のツアーなどを見ても、ほとんどがこの3つ(特に1と2)のエリアに集中しています。

1.世界最高峰エベレストのあるエベレストエリア(ソルクンブ、サガルマータ国立公園)

2.非常に大きな山塊でルートバリエーションも豊富なアンナプルナエリア(アンナプルナ自然保護区)

3.イギリス人のヒマラヤ探検家ビル・ティルマンが「世界で最も美しい谷」と称したことで有名なランタン谷(ランタン国立公園)

<その他のトレッキングエリア>

・観光ツアーで人気、カトマンズから日帰りで歩くことができるカトマンズリム(ナガルコット)
・禁断の王国と呼ばれ90年代まで外国人の入域を拒んだムスタン王国
・エベレストエリアの西側、花の名所としても知られるロールワリン
・日本人が初登頂した唯一の8,000m峰であるマナスルエリア
・テレビ朝日の長期取材で取り上げられている秘境ドルポ
・ネパールの最も東にあるカンチェンジュンガエリア

ここでは3大トレッキングルートである、エベレストエリア、アンナプルナエリア、ランタン谷エリアの3つのエリアについて特徴を説明します。

3大トレッキングエリアの特徴

<エベレストエリアの特徴>

世界最高峰エベレストが見られる世界中の登山ファン憧れのトレッキングルート。エベレスト始め、第4位のローツェ、第5位のマカルー、第6位のチョ・オユーという4つの8,000m峰が見られます。スタート地点から標高が高く、森林限界である4,000mを超えるエリアも多いため、他の2つの主要ルート以上にひらけた眺望を楽しむことが出来ます。
一方、デメリットとしては、スタート地点であるルクラへのフライトに欠航が多く、高山病対策のために高度順応日(停滞日)を設けなければならないので、旅行日数が長くなってしまう点。ヘリコプターを利用すれば日本発着8日間程度ですが、基本的には11日間程度の日数が必要となります。エベレスト街道の最奥にある、エベレストに最も近い展望台カラパタール(5,550m)に登頂するためには、日本発着で21日程度の日数が必要です。健脚者であれば多少日数を減らすこともできますが、いずれにせよ、長期の休みが取得できない方にとっては歩くことが難しいルートと言えるでしょう。
また、現在、4、5、10、11月のハイシーズンについてはカトマンズからルクラの直行便がほとんど運行しておらず、カトマンズから車で6時間先にあるマンタレー郡のラメチャップ空港からルクラに飛べませんのでご注意ください(私は他の現地会社と一緒にチャーターするなどして直行便を確保していますが、確約出来るものではありません)。

エベレストエリアの詳細はコチラ

<アンナプルナエリアの特徴>


アンナプルナエリアの特徴は、ネパール第2の都市ポカラを起点に気軽にヒマラヤの景色が見られること。ポカラの近くにはサランコットというアンナプルナ山群や、ヒマラヤのマッターホルンとも呼ばれるマチャプチャレ(フィッシュテイル)の眺望を楽しめる丘があり、車で訪れるこもできますし、半日のショートトレッキング、絶景ホテルの宿泊を楽しむこともできます。
また、車道の整備も進んでいるため、ポカラから1泊2日でもダウラギリやアンナプルナサウス、マチャプチャレの景色を間近に楽しめる展望地プーンヒルに行くことも出来ます。カトマンズからポカラへのフライトは比較的安定しており、車道も通っているため、フライト予備日を設定する必要もありません

日本発着1週間程度でヒマラヤの景色を間近に楽しもうと考えると、アンナプルナエリアがオススメです。また、アンナプルナ山塊をぐるりと囲うようにルートが通っており、アンナプルナの南側と北側では、気候も眺望も文化も全く異なります。違う国を歩いているような多様な体験ができることが魅力です。
一方、デメリットとしては、全体的に標高が低く、トレッキングルートも樹林帯の中を歩くことが多くなってしまう点。また、標高が低いから難易度も低いだろうと思われがちですが、高山病対策のための制限がなくなりますので、ツアーで一般的に組まれる行程は、体力的に少しハードになりがちです。

アンナプルナエリアの詳細はコチラ

<ランタン谷の特徴>


イギリス人の偉大なヒマラヤ探検家ティルマンが「世界で最も美しい谷」と評したことで有名なランタン谷はネパールで初の国立公園です。ランタン谷はその名の通り、谷間を歩いていくため、他の2つの主要エリアと比較すると、道中の眺望としては変化が少なく、やや見劣りしてしまいます。また、トレッキングの起点となるシャブルベシ付近には空港がないため、車で8時間かけなければアクセス出来ません。さらに、ティルマンさんが「世界で最も美しい谷」と評した谷は、ランタン谷最奥のランシサカルカからさらに奥にあるティルマンズパスにかけてのエリアであり、日本で募集されているほとんどのトレッキングツアーでは訪れません。

・・・と、ここまで酷評を続けたわけですが、ランタン谷の最奥にあるランシサカルカの谷の広大さ、そこから立ち上がるランシサリをはじめとした急峻な山並み、そして夏場に一帯に広がるお花畑はティルマンさんが世界一と評しただけのことはある素晴らしい光景となります。

人が少ないエリアで素晴らしい絶景の中、ゆったりとキャンプを楽しみたいという方は、是非、ランシサカルカでのキャンプを含んだ行程で、さらに、体力に余裕があれば360度の大展望が広がるツェルゴリ(4,984m)やヤラピーク(5,520m)も合わせてプランニングすることをオススメします。

ランタン谷の詳細はコチラ

まとめ:どのエリアを歩くべきか

それでは最後に、どんな方がどのルートを選ぶと良いか、簡単にお伝えさせて頂きます。

まず、日本発着で1週間程度の旅行日数が限界という方は、アンナプルナ方面のプーンヒルかマウディヒマールがおすすめです。10日間程度であれば、エベレスト街道のシャンボチェの丘かアンナプルナ内院がおすすめ。2週間程度であればアンナプルナ外周、エベレスト街道のEBCヘリ下山。3週間程度であれば、アンナプルナ周遊(外周+内院)かカラパタール&EBC(徒歩21日間、ヘリ利用16日間)、それ以上であればエベレスト方面の3大ピーク登頂(エベレスト街道+ゴーキョルート)が最高です。

また、雨季(6〜9月)にしか休みが取れない方はアンナプルナ外周かムスタン王国。もしくはランタン谷かロールワリンエリアのフラワートレッキングがおすすめ。

上記の行程はあくまでも一般的な行程に基づくもので、健脚者であればより短い日数で対象のルートを踏破することが可能です。


今回はヒマラヤの主要3大ルートの概要についてご案内しました。ワンダーズのホームページでは、ヒマラヤトレッキングや登山に必要な情報を出来る限り詳しく分かりやすくご案内しております。現地に行ってから後悔しないよう、しっかりと準備をして出発してくださいね!

また、ワンダーズでは、ヒマラヤトレッキングのアドバイスやプラン作成だけでなく、具体的な計画ないけどいつかはヒマラヤを歩いてみたい!という方向けにオンラインにてヒマラヤトレッキング説明会を実施しています。電話営業などは一切行っておりませんので、お気軽にお問合せください。

>>お問い合わせはコチラ

皆様のヒマラヤ旅行が一生の思い出となりますように!

関連記事

ヒマラヤトレッキング基本編①:ヒマラヤトレッキングの魅力
ヒマラヤトレッキング基本編②:ヒマラヤトレッキングのベストシーズン
ヒマラヤトレッキング基本編④:ヒマラヤトレッキング出発までの準備一覧

ヒマラヤトレッキングルート案内①:エベレスト街道(ゴーキョ、レンジョ)
ヒマラヤトレッキングルート案内②:アンナプルナ(アンナプルナ内院、アンナプルナ外周)
ヒマラヤトレッキングルート案内③:ランタン谷